Kungsholmens Glassfabrik
クングスホルメンス・グラスファブリーク
2012-06-29
100年の歴史を持つアイスクリーム工場の新しいカタチ
ストックホルムの西に位置する島、クングスホルメン(Kungsholmen)。「王の島」の意味を持つこの島にはストックホルムの観光スポットとしても有名な市庁舎(stadshuset)があり、100年ほど前には工場地帯そして、職人の町として賑わっていました。今からちょうど100年前、1912年に創業したイタリアン・アイスクリームの工場を基としてオープンしたのが、このクングスホルメンス・グラスファブリークです。
元々はエコノミストであったオーナーのトミー・ウェストマン(Tommy Westman)。トミーは『もっと自由に独立して仕事をしたい』という思いから、古いアイスクリーム工場を買い、そこをクングスホルメンス・グラスファブリークと言う名前をつけ2002年にアイスクリームショップをオープンさせました。
その後、2005年にはセーデルマルムに2号店もオープン。
クングスホルメンス・グラスファブリークのアイスクリームには、ベリー類はスウェーデン産を使用。また一番人気のフレーバー、ミント&ライムシャーベットは、同じくスウェーデン産のミントを使用し、すり鉢でつぶす、ライムを絞るなど、全て手作業で作られているそう。そんなトミーのこだわりのアイスクリームは、有名レストランMäster Andersなどをはじめ、多数のストックホルム市内のレストランでも提供されていることからも人気ぶりを伺えます。
ショップには常時24種類、その季節のフレーバーのアイスクリームが並びます。取材に行った日は、ラズベリーシャーベット、マンゴーシャーベット、ミント&ライムシャーベット、そして夏季限定のストロベリーシャーベットなどのシャーベット類をはじめ、バニラ、バナナ、ピスタチオ、シナモン、ラクリスなどのアイスクリームが並んでいました。冬にはクリスマスの味でもあるジンジャークッキーやサフランのフレーバーが販売されるそうです。
住宅街の中に建つこのショップは、主にお客さんは近所の人たちとのこと。しかし、フランスのガイドブックなどにも載ったこともあり、旅行者も多く訪れるそう。取材の間も、子供からお年寄りまでみんな楽しそうにアイスを選んでおり、常に行列がたえませんでした。
取材の際、試食させて頂いたのですが、「どれにする?」と聞かれ、「あれもおいしそう、こっちも食べてみたい…」と、おいしそうなアイスクリームを目の前に、とにかく目移りしてなかなか決められない私たち。結局、おすすめのアイスを試食することに。
そうして試食したミント&ライムシャーベットはフレッシュミントの爽やかさが口に広がり、まるでノンアルコールのモヒートのよう。一番人気も納得です。ストロベリーアイスはさっぱりとした甘さで、まさにスウェーデンの爽やかな夏の味。そんな、少量ずつしか作れない、手間ひまかけられた味をたっぷりと堪能しました。
この日、取材に応じてくれたのはオーナーのトミーの息子でもあるイヴァンとスタッフのリディアの2人。とってもにこやかで爽やかなイヴァンとリディア。2人につられて、列を作るお客さんまでも皆、自然と笑顔になってしまう素敵なお店です。
お気に入りのアイスクリームを聞いたところ、リディアはラムレーズン、イヴァンはミント&ライムシャーベットとのこと。
オーナーのトミーには2人の息子がいるそうで、将来はこのクングスホルメンのショップとセーデルマルムのショップを息子たちがそれぞれ継ぐのではないかとスタッフのリディアが教えてくれました。
100年の歴史を持つグラスファブリーク(アイスクリーム工場)は、きっとこの先も若い世代に受け継がれ、ストックホルムの人々に愛され続けることでしょう。
※追記:Södermalm店閉店。(2013.08.12)
プライス
アイスクリーム
・ワッフルコーン or カップ
1スクープ 25クローナ
2スクープ 35クローナ
3スクープ 40クローナ
4スクープ 45クローナ
・0.5リットル 50クローナ
エスプレッソ シングル 15クローナ/ダブル 20クローナ
カフェラッテ S20クローナ/L25クローナ
ストックホルムのスムルトロンステッレ
by リディア
Nyfiken gul (水辺のバーベキューレストラン)
Café String(SOFOのカフェ)
Gamla Enskede Matbod(レストラン)